GIBIER HUNTERS ジビエハンターズ

インタビュー

Interview

ハンター

河田 晃幸

今回は、下関市で半猟半農を営んでいらっしゃる河田晃幸(かわた てるゆき)さん(銃歴16年)に銃猟の話を中心にお話を伺います。

 

GIBIER HUNTERS
まず、お持ちの鉄砲の種類からおうかがいしたいのですが?
河田さん
散弾銃2丁とライフルを1丁です。
どちらの使用が多いのですか?
どちらも携行します。
えー、結構おもいですよね。1丁で3キロありますよね。
そうですね。6キロ弱ですか。
使い分けはどのように?長所短所などは?
TPOで使い分けます。目安としては、50mなら散弾、100mならライフルです。もちろん、散弾銃の弾は、スラグ弾です。
最長射撃距離はどのくらいですか?
ライフルで150mくらいです。
命中率はいかほどなんですか?
うーん、ヘッドショットとネックショット・前脚で60%でしょうか?ボディが20%くらいかな。これは駆除の場合です。最後に20%がはずれです(笑)
具体的な猟の方法を教えてください。
平日一人で、犬を連れて行く流し猟、猟友会で土・日・祝日にする巻き狩りです。箱罠も仕掛けています。
結構、忙しいですね。
はい。それに林業と農業もありますから。
えっ、林業ですか?
はい、もともと猟を始めたきっかけは、植林した苗が、鹿に食べられて全滅したのが、何年か続いたからです。完全に防衛としての猟です。
農業被害が話題になりますが、林業被害もすごいんですよ。
知りませんでした。そうすると1/3猟1/3農1/3林という珍しいパターンですね(笑)
鹿は1年でどのくらい捕獲するのですか?
100頭くらいです。個人が30頭、猟友会で40頭、それから止め刺しの要請が、30頭くらいかな?
結構、止め刺し多いですね。
そうですね。角が防護柵の網に掛かったり暴れていたり、車にぶつかって生きていたり、箱罠にかかったりと、色々要請があります。
他の動物もいますか?
猪が20-30頭、猿が5-10頭です。
鹿や猪は獲れた後どうなるんですか?
できる限り食肉処理施設に持っていきます。
しかし、子鹿、犬が噛んでしまったもの、ボディに着弾したもの、物理的に引き上げられないものは、その場で処分する場合もあります。土に埋めるわけです。毎年30頭くらいかな?
そのほかに、食肉処理施設が受け入れてくれない場合もあります。
施設受け入れてくれないのはなぜですか?
当日や先日たくさん搬入があった場合ですね。その場合は、自分で解体して、食べるか、ご近所に配ります。

捕獲した鹿

食肉処理施設で解体されます
さて、一番興味ある質問ですが、1頭捕るとどのくらいのお金がもらえるのでしょうか?
駆除の場合、1頭1万円です。食肉処理施設では、重さによって異なりますが、1頭2000-3000円くらいです。
皮算用しますと、年間100頭ですから、1頭1万3千円とすると130万!!!
残念!
駆除の場合、1万円の内、6000円が猟友会に入り、4000円が撃ったハンターです。
その肉を食肉処理施設に持っていくと、その日の人数で割りますから、ガス代と弾代くらいにしかなりません。頑張って、月に5-7万円がいいところです。
お小遣いです。
うーん残念!!個人的に半猟生活を夢見ていたのですが・・・甘くないですね。
場所によっては、駆除金額が2万円以上ともききますが、頭数制限とかあるんじゃないですかね?そんなに市や県に予算ないでしょう(笑)
次に、猟友会について教えてください。
うちの隊は、20人です。年間で800頭は捕ります。年間70回くらい出動しています。
うちの隊は、人間関係が良好で、かなり統率が取れているとおもいますが、うまくいかない隊もあるみたいですね。
腕や経験差などもありますし、年齢もバラバラです。かなり個性が強い人の集まりですから、リーダーは大変ですよ(笑)
やはりハンターの高齢化と減少は問題ですか?
猟に興味のある方をスカウトしたりしますが、なかなかいないですね・・・
我が家は、3人男の子がいて、それぞれ猟に興味もってくれています。
高齢化を食い止めるためにも、20歳なったら、順に免許取らせようかな(笑)
それは頼もしいですね!ところで、いままで猟をしていて、危なかったことは?
危険な目に逢った事は、色々有りますが、山の中で猪に襲われそうになったことはありますね!あとは、獲物追って山中走ってて、転げたり(笑)
市や行政にいいたいことは?
よくやってくれてますよ。担当者とはLINEで繋がってますし(笑)
食肉処理施設に言いたいことは?
もう少しキロ単価を上げてくれたら嬉しいです(笑)
しかし、それによって、売価が上がって鹿を食べてもらえる機会が少なくなるのは、悲しいですね。処理施設も頑張ってくれてますから、今後に期待してます(笑)
下関市で、鹿・猪・猿は増えているのですか?
鹿は増えていますね。ちょっと前までは、年間に40頭くらいしか獲れませんでした。これから駆除頭数も多くなると思います。
しかし、鹿も頭がよくなっていて、巻き狩りしても、じっとしていて、出てこないことが多くなりました。
そして、逃げるときは群れで一気にまとまって逃げる。そうすると数頭しか獲れませんからね。
あとは夜行性が強くなっています。彼らも必死ですよ。
ハンターをしていて、良かったと思うことはありますか?
そうですね。人から感謝されることかな。食害で本当に困っている人いますからね。
私は、狩猟は、1/3仕事、1/3ボランティア、1/3趣味と思ってやってます。
うわぁ~最後にいいフレーズが来ましたね!とても共感できます。
あとは謙虚さかな~。いかにも駆除してやってるぞ!みたいな態度はどうかと思います。
ははは、頭が下がります。これからも猟農林業、頑張ってください!!今日はありがとうございました。

ハンター

河田 晃幸(かわた てるゆき)

昭和51年 下関市生まれ。
千葉大学園芸別科卒。

(※2017/06 時点)
所属猟友会:山口県猟友会豊菊支部
ハンター歴:18年
職業:農林業

捕獲頭数(合計):約1100頭
捕獲頭数(前年):約140頭
搬入先:みのりの丘ジビエセンター

愛用道具:散弾レミントンモデル1000。ブローニング308
狩猟方法:追い込み猟。流し猟
狩猟特技:追跡!
狩猟動機:鹿の食害がひどく、農業や林業に支障がでてきたため。
狩猟収入:約40万

座右の銘:二頭追う者は、一頭も得ず!(笑)
狩猟体験:銃猟一年目の初日、約80m先に立ってる鹿をスラッグで狙い発射したら、なんと首にヒット!山の神様からのお祝いかと思った!
趣味  :鹿角、猪牙等を使ったアクセサリー作り、鹿角の壁掛け作り

【コメント】
これから狩猟をする方へ、安全第一です。
さらに、狩猟地域の方々とのコミュニケーションも凄く大切です。また、猟の腕もさることながら、人間としての成長も重要です。